【6月22日 AFP】ロシアの民間軍事会社ワグネル(Wagner)の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏は21日、ロシア国防省がウクライナ軍の反転攻勢をめぐり自国民を欺いていると非難、実際にはウクライナ軍は進撃を続けていると主張した。

 ウクライナ軍は今月、東部と南部で反攻を開始した。これについて、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は失敗していると繰り返し発言している。

 だが、プリゴジン氏は広報を通じて発表した音声メッセージで、ロシア国防省は真実を語っておらず、実際にはウクライナ軍に領土を奪われていると非難した。

 プリゴジン氏は「彼ら(国防省)はロシア国民を欺いている」と主張。武器・弾薬の不足を指摘し、ピヤティハツキ(Pyatykhatky)など多くの村が「ごっそり敵の手に渡った」と述べた。

 また、ウクライナ軍はすでに、前線において自然の要害になっているドニエプル(Dnieper)川を渡ろうとしていると警告。「こうした事実は国民の目から完全に隠されている」「気付いた時にはクリミア(Crimea)半島もウクライナの手に渡っていることだろう」と訴えた。

 ワグネル部隊は数か月にわたり、激戦地バフムート(Bakhmut)を含むウクライナ東部への攻勢でロシア側の先頭に立って戦ってきた。(c)AFP