小さなボタンが大きな産業に
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【6⽉20⽇ Peopleʼs Daily】ボタンについてのどんな疑問でも、浙江省(Zhejiang)温州市(Wenzhou)永嘉県(Yongjia)橋頭鎮(Qiaotou)で答えを見つけることができる。この街には多くのボタン製造企業があり、年間約500億個を生産している。種類は1万種を超え、30以上の国と地域に販売されている。中国での市場シェアは50%超だ。橋頭鎮はまさに、「中国のボタンの都」だ。
中国初の農村部の専門市場として永嘉橋頭ボタン市場が橋頭鎮に誕生したのは1983年だった。その後40年間、橋頭鎮のボタン製造企業は絶えず設備を更新し、技術を向上させ、新たな形状や素材のボタンを開発してきた。橋頭鎮のボタン企業は集約化、大規模化、グリーン化などの取り組みを根気よく続けて、小さなボタンを大産業に成長させた。
橋頭鎮のボタン企業はアパレル市場の個性化やハイエンド化に直面して、ボタンの装飾的な役割に焦点を絞り、さまざまな新ジャンル製品を登場させ、付加価値を高めてきた。現地ではボタンを中心に関連産業が発展し、ファスナー、ジャガード、レースなどの衣料副素材産業群が形成された。ボタン産業は消費の高度化の流れに対応することで未来を切り開いた。
橋頭鎮では製品の同質化の問題を解決するための知的財産権連盟が設立され、400件以上の特許申請を支援するとともに、定期的に専門家を招いて革新的技術の評価と整理によって、知的財産権の保護を行っている。橋頭鎮はイノベーションで獲得できる権益の保護を通じて、業界の体力を強化した。
ネット通販の急速な発展によるチャンスも逃さなかった。EC用の施設を設立し、プレミアム市場、EC、イノベーションクラウド、スマート物流などの機能を持つ現代化総合市場を創出した。ライブ販売などの共有プラットフォームの構築により、取引量と取引額は著しく向上した。現在は橋頭鎮のボタン市場の約30%がインターネット利用による販売だ。製造、科学研究、マーケティング、情報、サービスなどを一体化した近代的なボタン商品基地が徐々に形成された。このことは、伝統的な製造業もデジタル技術を利用して第三次産業と融合するなどで、競争の新たな強みを出現させられることを示している。
ボタンはかつて、技術力とは関係の薄い「格下製品」の代名詞で、「ボタン現象」とは、外国製品のために半製品を提供することしかできない、いくつかの製造業界の悩みを表現する言い回しだった。現在ではボタン業を代表とする衣料副素材産業は技術レベルを向上させ、産業チェーンを広げ、全く新しい競争力を創出している。
伝統的産業でもデジタル化やモデルチェンジに取り組めば、発展の道を堅実に進むことができる。橋頭鎮の実績は、そのことを示している。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News