【6月18日 Xinhua News】中国貴州省(Guizhou)貴陽市(Guiyang)にある貴州交通職業技術学院省エネルギー宣伝教育センターでは現在、壁に設置された大型スクリーンに同校の給水ネットワークの運用状況や、各棟の水使用量データなどの情報が表示されるようになっている。同省のソフトウエア・情報技術サービス企業、貴州聯智訊科技がこのシステムを手掛けた。

 センサーや音波探知機などによって、通常の蛇口や管路、バルブなどの設備が段階的に「スマート」化した。この設備では、日常の水使用状況や水漏れなどの故障状況をデータ化し、集まったデータをスマート節水管理制御システムが分析して水使用管理指令を生成し、学校による管理を手助けする。

 同学院では、スマート節水システムを取り入れた効果が顕著に出ている。2018年に76・6立方メートルだった学生1人当たりの年間水使用量が21年末には32・94立方メートルまで減り、節水率57%を実現した。この4年間で毎年80万元(1元=約20円)以上の水道料金が節約できたという。

 スマート節水技術の利用により、節水技術のイノベーションや製品開発が促進されるだけでなく、節水を中心とする関連産業チェーンも徐々に形成される。例えば同学院のシステムでは、学校と企業が共同で研究開発し、ビッグデータやIoT(モノのインターネット)などの技術を統合して水使用データの収集や問題分析、トラブルの探知・排除などに利用している。

 同学院の節水システムは、実用型技術特許2件、ソフトウエア著作権1件の出願に成功した。関連の技術成果は、同省内の多くの大学や高速道路サービスエリアへの普及が進められている。(c)Xinhua News/AFPBB News