【6⽉15⽇ Peopleʼs Daily】中国・浙江省(Zhejiang)衢州市(Quzhou)竜遊県(Longyou)浦山村(Pusan)の色づいた田で、観光客が陽気な音楽に合わせて住人と共に地元の踊りを踊る。笑い声は絶えない。

 この地はかつて、違法建築だらけで悪臭が漂っていた。違法建築を取り壊し、農業用ハウスを改造し、公共の空間を整備した。浦山村は詩的な田園風景と豊かな村の風情が人気の旅行先になった。

 浦山村の変遷は、浙江省の「千村模範、万村整備(千万工程)」の成果だ。2003年6月、当時は省委員会書記だった習近平(Xi Jinping)国家主席はこのプロジェクトに着手した。全省から行政村約1万か所を選んで全面整備し、うち約1000村をモデル村にした。

 20年間で浙江省の農村は大きく変わった。全省の2万7000の行政村は農村の居住環境の整備を全面的に推し進め、特色ある良質村2170か所、美しい家屋300万戸以上が出現した。森林被覆率は61%を超え、農村生態環境が改善された。「千万工程」は2018年、国連(UN)最高の環境保護賞である「チャンピオン・オブ・ジ・アース(Champion of the Earth)」を受賞した。

 湖州市(Huzhou)呉興区(Wuxing)妙西鎮(Miaoxi)妙山村(Miaoshan)では、麦わら帽子のような姿のリゾートハウスが谷間に点在している。古いバケツ工場は西塞山美術館に、古い養殖場は娯楽施設の水上楽園に改造された。農村改造が観光の発展をけん引し、2022年の村の公有経済経営収入は228万元(約4454万円)に達した。

 浙江省では農村部に公園が増え、農家が民宿になり、村民が株主になり、資源が資産に変わった。2022年の同省農村住民の1人当たりの可処分所得は前年比6.6%増の3万7565元(約73万円)で、都市部と農村部住民の所得格差は1.9倍以下に縮小した。

 良い生態は良い人材も呼び寄せる。妙山村に近い西塞山には小規模な科学研究機関23か所が進出した。科学研究人材は500人余りで、研究プロジェクト24件を進めている。

 麗水市(Lishui)青田県(Qingtian)竜現村(Longxian)は浙江省の南西山間部にある。同村住民の呉勇強(Wu Yongqiang)さんは数年前に帰郷して民宿を立ち上げた。客は田植えや稲刈り、魚のつかみ取りも体験できる。田には稲を植え、水域では魚を養殖する。魚は田の肥料にもなる。この稲と魚の共生システムは1000年間も受け継がれてきたもので、2005年には国連食糧農業機関(FAO)から世界重要農業文化遺産に認定された。この伝統システムはさらに、体験型の農村観光を成立させた。

 浙江省には国の重要農業文化遺産が14件、世界の重要農業文化遺産が4件ある。浙江省は伝統的な村落の保護と利用の強化を続けている。

「千万工程」は中国式現代化が経済発展と生態環境保護を両立させてウィンウィンの道を歩んでいることを世界に示した。中国は引き続き暮らしやすく美しい農村の建設と美しい中国の建設を着実に推進し、世界の生態文明建設のためにより多くの中国の貢献をしていく。(c)Peopleʼs Daily /AFPBB News