【6月15日 CGTN Japanese】日本の福島第一原子力発電所を運営する東京電力はこのほど、福島原発の放射能汚染水を海に放出するための準備として、関連設備のテスト運転を始めました。これを受けて台湾の複数の団体は13日、台北市にある日本台湾交流協会の所在地で記者会見を行い、日本の放射能汚染水の海への放出計画が食の安全環境を脅かすと抗議しました。

 労働党の責任者呉栄元氏は、「日本の放射能汚染水放出の危害は非常に深刻なものだが、民進党当局は『遺憾』あるいは『懸念』を示すのみだ」と指摘し、台湾の民衆は日本の放射能汚染水の海への放出という誤った行為に抗議すると共に、ダブルスタンダードを取る軟弱な民進党当局を非難して、台湾の食品と環境の安全を守るべきだと主張しました。

 統一連盟党の責任者戚嘉林氏は、「日本の極めて無責任な行為に対して、周辺諸国と地域は相次いで抗議し、非難しているが、民進党当局は沈黙したままだ」と述べ、台湾の人々を代表して、日本の放射能汚染水放出という誤った行為に断固として反対する姿勢を示しました。

 ドイツ・キールのヘルムホルツ海洋研究センターの調査によると、福島原発の放射能汚染水が海に放出された場合、その放射性物質は57日以内に太平洋の半分に広がり、10年後には全世界の海を汚染するとのことです。また、台湾の食品薬物管理部門がこのほど、日本の群馬県産のコンニャクの粉から微量の放射性セシウム134とセシウム137を検出しました。これに対して、台湾当局は、今後このような出来事については、「透明かつオープン」に「公的な説明を行う」とうわべのみの説明にとどめています。

 この日の抗議活動には、労働党、統一連盟党、忠義同志会など10を超える政党団体のほか、100人以上の民衆が参加しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News