【6月15日 AFP】男子テニスのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)が、2019年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)開催時に自殺を考え、英ロンドンの精神科病院に入院していたことが分かった。オーストラリアのメディアが14日、動画配信大手ネットフリックス(Netflix)のドキュメンタリー「ブレイクポイント:ラケットの向こうに(Break Point)」の新エピソードを引用して報じた。

 これまでに、人生で希望の持てなかった時期の精神的な葛藤や自傷行為について明かしていたキリオスだったが、21日に公開される「ブレイクポイント」の新エピソードで、病院での治療が必要だったと語った。

 豪紙オーストラリアン(The Australian)によると、キリオスは「自殺をしようか本気で考えた」とし、「ウィンブルドンで負けた。目が覚めたら父親がベッドの上に座っていて号泣していた。それが自分にとって大きな警鐘だった。『そうだ、こんなこと続けてられない』という感じだった」と明かした。

「自分の問題を解決するべく、ロンドンの精神病棟に入院することにした」
 
 キリオスは昨年、自身の精神面での問題についてインスタグラム(Instagram)に長文のメッセージを、2019年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)の時の写真とともに投稿し、「よく見ると右腕に自傷行為の跡が見える」とつづっていた。また、2回戦でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に敗れた2019年のウィンブルドンでは、自傷行為の跡を隠すために白いアームカバーを着けていたとも明かしている。

 ドキュメンタリー内でキリオスは、「酒を飲み、薬物を乱用し、家族との関係が途切れ、親しい友人を遠ざけていた」とも語ったという。

 それ以降、「完全に自分を取り戻した」というキリオスは、昨年のウィンブルドン(The Championships Wimbledon 2022)ではキャリアのハイライトとなる決勝進出を果たした。

 今年1月に膝の手術を受けたキリオスは、今週のボス・オープン(Boss Open 2023)で戦列復帰を果たしている。(c)AFP