南原春香祭で物議を醸した4万ウォンの豚肉メニュー(bobaedreamキャプチャー)(c)MONEYTODAY
南原春香祭で物議を醸した4万ウォンの豚肉メニュー(bobaedreamキャプチャー)(c)MONEYTODAY

【06月15日 KOREA WAVE】観光専門家らによると、地域祭りは1000カ所余りに達するという。ただ、その市場の運営方式は大同小異だ。

自治体が直接ブースやテント別に個別契約し、管理する祭りはほとんどない。外部業者に入札などで市場運営を丸ごと任せるため、問題が発生する素地が常にあるという。

入札で市場を獲得した用役業者などは、短期間の祭りの間に利益を得るために下請けに出し、全国を回る専門市場運営者らから場所代を受け取る。そうなれば、実際に食べ物を売る業者らは高い場所代を回収するため、ぼったくり商法で観光客に被害を与えることになる――というわけだ。

ある観光専門家は「問題になった祭りで中間ブローカーが絡んでいたかどうかを調べる必要がある。自治体で入札価格をいくらにしたのか、場所を確保したブローカーが業者からいくらずつ受け取って場所を譲ったのか。こうした点を確認すれば、原因が簡単にわかる」と助言している。

また別の専門家は「業者は入札でカネを払って市場に入るのだから、そのカネを短期間の祭りの間に回収しなければならない。だから、業者がぼったくりの誘惑にかられる恐れがある。雨が数日間降れば祭りができなくなる、というリスクも大きいのが市場運営」と解説する。

◇「一度は行っても二度は行かない」

今後、どのような対策を取る必要があるのか。専門家が提示する解決方法はこうだ。

入札金額を適正に定め、あらかじめメニューの写真・価格などを細かく提出させる。その通りに売らなければ直ちに退出させる。

「過去には、公務員が利権に介入する例もあったが、今は周囲の目もありそのようなことはなくなった。ただ、高い入札金額と、短い期間という大きなリスクがぼったくりを招く」(専門家)

祭りの担当職員は、どの自治体でも少数で、準備に神経を使わざるを得ない。「忙しいため、食べ物の問題をきちんと管理できないこともあり得る。自治体が管理を徹底しようとすればできるが、そうでないのが地域の現実だ」(同)という事情がある。

別の専門家は「文化体育観光省と自治体首長が、祭りの成果にとらわれず、食べ物の問題にも気を配れば、直ちに解決できる問題。祭りを訪れる観光客が食べ物などのどんな点に不満を持ったかを細かくチェックすれば良い」と指摘する。

地域で旅行会社を経営するある専門家は次のように批判する。

「全国どこに行っても祭り市場の食べ物は同じで、売る物も特別なものがない。派手に準備だけして、祭りの中身を細かく点検しない。だからコンテンツが貧弱だ」

「日本の各地域の祭りに行ってみると、地域特産品と食べ物の特色よく生かして、似ていながらも少しずつ違う形で見せようと努力している。韓国の地域祭りは名前が違うだけで、その中で商売する人たちは全国を回りながら同じ食べ物、同じ記念品を売っているから観光客が一度は行っても二度は行かない」

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News