【6月12日 CGTN Japanese】中国南部・広東省(Guangdong)の深セン市(Shenzhen)と中山市(Zhongshan)を結ぶ、世界で最も長く最も幅広な鋼殻コンクリート沈埋トンネルである「深中通路」の海底トンネルは、最終接続が順調に進んだことで東側の沈埋函との完全ドッキングを果たし、11日午前8時に正式に貫通しました。深セン市と中山市は伶仃洋(れいていよう)の海底でつながることになりました。

 全長24キロの「深中通路」は、珠江口の東西両岸を跨(また)いで深セン市、広州市(Guangzhou)、中山市の3都市を結ぶもので、「橋・島・トンネル・海底相互接続」という一体化交通手段を実現し、現時点世界で建設難易度が最も高い「海上複合プロジェクト」です。

 24キロのうち海上区間は22.4キロに及び、伶仃洋上の3本の主要航路を跨ぎ、「西側では橋、東側ではトンネル」という建設スタイルを採用しています。橋の部分は全長1万7129メートルで、西から順に中山大橋、西非通航孔橋、伶仃洋大橋、東非通航孔橋です。

 全長6845メートルの海底トンネルは、沈埋トンネルの長さが5035メートルで、32の沈埋函と1つの最終接続体からなっており、世界で最も長く、最も幅広な鋼殻コンクリート沈埋トンネルです。トンネル全体の走行時間はわずか6分ほどで、西からトンネルを抜けると東人工島に到着します。

「深中通路」は、伶仃洋上の超大型台風エリアに位置しています。2016年12月に西人工島の先行工事が着工し、全線は片側8車線の高速道路技術基準で建設され、設計速度は時速100キロ、設計耐用年数は100年です。

「深中通路」における橋梁工事の接続作業はすべて完了しました。海底沈埋トンネルの接続に伴い、今年末には「橋・島・トンネル・海底相互接続」がすべて貫通し、来年には完成・開通する見通しです。開通後の深セン市から中山市までの所要時間は現在の1時間半から30分程度にまで短縮されます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News