【6月10日 AFP】米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は9日、ロシアがイランで開発された無人機(ドローン)の製造工場を国内に建設するのに必要な資材を同国から調達していると明らかにし、「来年初めにもフル稼働する可能性がある」と警告した。

 ホワイトハウス(White House)は、モスクワ東方約900キロにあるエラブガ(Alabuga)経済特区で建設中の工場とされる衛星画像を公開した。

 カービー氏は「ロシアとイランは軍事協力を深めているようだ」として、米情報機関が入手した情報を示した。

 ホワイトハウスは、企業や政府機関が「イランの(無人機)プログラムを不用意に支援する」事態を回避するため「新たな政府勧告」を行うと発表した。

 米政府は、ロシアはウクライナ侵攻に投入するため、イランから数百機の攻撃用無人機および関連機器を調達したとみている。

 カービー氏によれば、無人機はイランで製造された後、カスピ海(Caspian Sea)経由で輸送されている。

 ホワイトハウスは、イランのアミラバード(Amirabad)からロシア南部のマハチカラ(Makhachkala)までの輸送ルートとみられる地図を公開。マハチカラからは、アゾフ海(Sea of Azov)に面したプリモルスコアフタルスク(Primorsko-Akhtarsk)空軍基地に移送されるとみられている。(c)AFP