フェデラーがグランドスラム初V 20年前のウィンブルドン決勝
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【7月16日 AFPBB News】昨季現役を引退した男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で初優勝を飾ってから今年で20年となる。フェデラーはこの初優勝から大会5連覇を成し遂げ、通算では8回優勝した。ここでは、フェデラーが四大大会(グランドスラム)初制覇を果たした2003年のウィンブルドン男子シングルス決勝を振り返る。
第4シードとして大会に臨んだ当時21歳のフェデラーは、マーク・フィリプーシス(Mark Philippoussis、オーストラリア)との決勝に勝ち進み、7-6(7-5)、6-2、7-6(7-3)のストレートで初の栄冠に輝いた。
優勝を決めた瞬間は、信じられないというように膝から崩れ、両腕を突き上げてから、大喜びするコーチと観戦に訪れていた恋人の方を振り向いた。
フェデラーは、「本当に夢がかなった。子どもの頃から冗談でいつも口にしていたんだ」と喜び、「本当に素敵なトロフィーだ。自分のプレーにとにかく満足している」と語った。
「今はただ信じられない」と話すフェデラーは、4回戦で負傷して棄権しかけていたことについて、「本当にショックで、諦めかけていた。それでもけがが良くなるにつれて、自分のプレーも良くなっていき、今ここに立っている。信じられない」とコメント。当時のフェデラーは、なかなか優勝に手が届かないことにいら立ち、数年前には引退も検討していたほどだった。
対戦相手のフィリプーシスも、全力を出し切ったと話し、「きょうのロジャーは良すぎたし、たたえるしかない。きょうは彼の日だった」と認めた。
この大会のフェデラーは、わずか1セットしか落とさずにタイトルを獲得した。4回戦での負傷も物ともせず、第5シードのアンディ・ロディック(Andy Roddick、米国)を撃破した準決勝では最高のパフォーマンスを披露。決勝でも同じように効果的にプレーした。金色のトロフィーを握りしめながら、フェデラーは「僕のキャリアで最高の2試合だった」と口にした。
フェデラーは1998年にウィンブルドンのジュニアの部でシングルスとダブルスの2冠を達成しており、1983年のステファン・エドベリ(Stefan Edberg、スウェーデン)以来20年ぶりにジュニアとシニアの両方で大会制覇を果たした選手となった。(c)AFP/Chris Wright