【6月8日 AFP】中国政府は7日、中国が英国内で運営する「秘密警察署」の存在を強く否定した。

 英国のトム・トゥゲンハート(Tom Tugendhat)安全保障担当閣外相は6日、在英中国大使館に対し、「『警察署』を英国内で機能させるのは受け入れ難いことであり、いかなる形でも運営されるべきでない」と通達し、閉鎖を求めたと明らかにしていた。

 これに対し中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は7日の定例会見で、「『秘密警察署』は一切存在しない」と述べた。

 続けて「中国は英国に対し、事実を尊重し、中国への誇張や中傷、中英関係の阻害をやめるよう求める」「中国は常に国際法を厳守し、すべての国の司法権の独立を尊重してきた」と主張した。

 英国内の「警察署」の存在は、人権団体セーフガード・ディフェンダーズ(Safeguard Defenders)の報告書で明らかになった。「警察署」は行政サービスを提供するために設置されたが、在英中国人の監視や嫌がらせ、時には帰国を強制するためにも使われているという。

 在英中国大使館は報告書の内容を否定し、同団体による「虚偽の告発」だと主張している。(c)AFP