【6月7日 AFP】米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は6日、天然ガスをロシアからドイツに輸送するパイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」で昨年起きた爆発について、欧州の情報機関が3か月前にウクライナの特殊部隊による爆破計画を察知し米中央情報局(CIA)と情報共有していたと報じた。

 同紙は、今年流出した米機密文書を分析。その結果、欧州のある情報機関が昨年6月、CIAに対し、ウクライナ軍の総司令官直属の潜水部隊がパイプラインの爆破を計画していると伝えていたとしている。どの国の情報機関かは特定されていない。

 昨年9月16日に発生したノルドストリーム1および2での爆発をめぐっては、ロシア、米国、ウクライナの関与が取り沙汰されたものの、いずれも関与を否定している。

 ワシントン・ポストは匿名の当局者の話として、CIAが爆破計画を把握した後、米政府はドイツなどの同盟国に情報を提供していたと伝えている。

 同紙によると、情報を入手した欧州の情報機関は、これはウクライナ軍のワレリー・ザルジニー(Valeriy Zaluzhny)総司令官が監督した作戦で、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領には知らされていないと明言したという。(c)AFP