【6月7日 AFP】英国健康安全保障庁(UKHSA)は6日、イングランドで性感染症(STD)が急拡大しており、2022年の淋菌(りんきん)感染症の報告数が過去最多、梅毒の報告数が1948年以降で最多になったと発表した。

 2022年の報告数は、STD全体が前年比約25%増の39万2453人、淋菌感染症が前年比50%増の8万2592人、梅毒が前年比15%増の8692人だった。

 STDの報告数は、2020年は新型コロナウイルス対策でロックダウン(都市封鎖)が敷かれた影響で減少したが、2021年から増加に転じている。

 STDの増加は15~24歳の若年層で特に顕著で、最も大きな割合を占めている。

 淋菌感染症はすべての年代で増加しているが、15~24歳の増加率が最も大きかった。

 梅毒は、異性愛者だけでなく、男性同士で性行為をする同性愛者やバイセクシュアルの間でも感染が拡大している。

 UKHSAは、STDの予防には「コンドームが最も効果的」と指摘し、定期的な検査を推奨している。(c)AFP