中伊の世界遺産登録地が提携 共通項は生態系保護への関心
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【6月7日 Xinhua News】国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の世界文化遺産に登録された中国雲南省(Yunnan)の「紅河ハニ棚田群の文化的景観」とイタリア北部の「ピエモンテのブドウ畑景観:ランゲ・ロエロ・モンフェッラート」は2019年に提携関係を結んだ。登録地同士の協力は、両国の文化協力において革新的な枠組みの一つとなっている。
同省紅河ハニ族イ族自治州元陽県(Yuanyang)に広がるハニ棚田は13年に世界文化遺産に登録された。段数は多い所で3700段に上り、最も高い場所は「雲の上の棚田」と呼ばれる。
紅河ハニ棚田世界文化遺産管理局の党組書記、呉躍福(Wu Yuefu)氏は、19年の提携後、中国・イタリア双方の努力で同年に中伊世界文化遺産協力展示ホールを開設したと述べた。ホールはハニ棚田文化博物館内にあり、紅河ハニ棚田の農耕文化とイタリアのブドウ畑の景観、歴史、生産活動を紹介している。呉氏は今後のイタリアとの文化交流、相互参照にも積極的な姿勢を示した。
地元政府はハニ棚田の保護管理を非常に重視しており、豊かな自然と肥沃な農地を継承するため、遺産の修復と生産方法の高度化に焦点を当てつつ、住民の収入増と無形文化遺産の伝承にも関心を寄せている。
ランゲ・ロエロ・モンフェッラートはアルプス山脈に囲まれたイタリアのピエモンテ州にあり、恵まれた気候と土壌が良質なワインを生み出している。ブドウ畑の景観は14年に世界文化遺産に登録された。地元住民は、土地と生態系を守ってこそ、将来の世代が素晴らしいワイン文化を引き続き享受できると話した。(c)Xinhua News/AFPBB News