【6月6日 AFP】サウジアラビアのサッカー界は、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)を獲得し、リオネル・メッシ(Lionel Messi)やカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)に触手を伸ばしているが、ルカ・モドリッチ(Luka Modric)やウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)といった有名選手の確保も目指している。契約交渉に近い情報筋が明かした。

 W杯(World Cup)開催の野望を抱き、厳格なイメージの刷新を目指しているサウジアラビアは「10人以上」のベテラン選手にアプローチしているという。

 国内の情報筋と国営テレビのアルイフバリヤ(Al-Ekhbariya)によると、前週末に所属クラブで最後の試合を終えたフランス・リーグ1、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のメッシと、スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)のベンゼマの契約を取り付けるため、代表団が現地に飛んだという。

 匿名を条件に取材に応じた関係筋は、サウジアラビアがその中で「W杯や欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制した多くの選手が来季のサウジリーグに参加できるよう、10人以上の選手と接触している」とし、上記の2人に加えて「セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)、アンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)、モドリッチ、ロリス、ヌゴロ・カンテ(N'Golo Kante)、ロベルト・フィルミーノ(Roberto Firmino)、ジョルディ・アルバ(Jordi Alba)、セルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)」がリストアップされていると述べた。

 オファーは高額なもので、サウジ側は8月11日の新シーズン開幕を前に「ほとんどの契約の成立」を目標にしているという。

 リストアップされた選手はキャリアの晩年に差し掛かっているスター選手で、最年少は31歳のフィルミーノとなっている。また、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)との契約が1年残っているロリスを除いては、全員が今月限りで契約満了を迎える。

 情報筋によると、この契約は6200億ドル(約86兆円)以上の資産を持つサウジアラビア政府系基金パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)によって進められているという。

 モドリッチやラモス、カンテ、アルバ、ブスケッツは契約締結間近だといわれている。

 契約を結んだ選手たちはアル・ヒラル(Al Hilal)、アル・ナスル(Al Nassr)、アル・シャバブ(Al Shabab)、アル・イテハド(Al-Ittihad Club)、アル・アハリ(Al-Ahli Saudi SC)の5クラブに振り分けられるという。情報筋は、モドリッチとラモスはロナウドが所属するアル・ナスルに加入し、カンテはアル・イティハドでプレーするだろうと述べた。(c)AFP/Haitham EL-TABEI