【6月6日 AFP】3日に行われたサッカーフランス・リーグ1のアジャクシオ(Ajaccio AC)対オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)戦で、がんを患う8歳の少年がアジャクシオのサポーターに襲撃される事件があり、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領は5日、暴力を振るった人物への厳罰を求めた。

 被害を受けたのは、試合に招待されてホスピタリティーボックスから観戦し、マルセイユの選手たちと面会していたケンゾーくんとその両親で、事件当日にアジャクシオのホームファンからもみくちゃにされた。

 マクロン大統領は報道陣に対し、「全ての暴力行為は容認できない。ケンゾーくんと彼の両親に心から思いを寄せている」と述べ、「最も明確で厳しい処罰を望んでいる」と訴えた。

 子どもが巻き込まれたこの事件を受け、4日には南フランスの検察が捜査を開始した。

 人でごった返していたスタジアム近隣の駅では、仏テレビ局France 3の記者がマルセイユのサポーターに襲撃される事件も起きており、この件でも捜査が行われている。現場に居合わせたAFPの記者によると、France 3の記者は「顔を負傷」して治療のために病院へ搬送されたという。

 仏サッカーでサポーターが暴力事件に関与するのは、この数日間で2度目となる。

 3日に行われたリーグ2(2部)の試合では、ロデーズAF(Rodez AF)の選手1人が襲われ、ホームのボルドー(FC Girondins de Bordeaux)ファン4人が逮捕された。

 ボルドーにとってはリーグ1(1部)昇格、降格圏のロデーズにとっては2部残留が懸かった重要なこの一戦は、事件を受けて没収試合となった。(c)AFP