ソウル市内の通りに貼られたカード融資関連広告(c)NEWSIS
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【06月05日 KOREA WAVE】韓国でカードローンと現金サービス残高が増加しているのに続いて、決済性リボルビング残額も1年間で1兆ウォン(約1071億円)程度増加したことがわかった。特にカードローンなどの借り主は、信用度の低い人や多重債務者の割合が高く、実際の償還が見込めないとの憂慮も出ている。

金融監督院の資料によると、今年3月末時点でカード会社の長期カード融資(カードローン)残高は34兆1210億ウォンで、昨年末より4000億ウォンほど増えた。特に50代は10兆9950億ウォンで、2019年と比べて2兆4500億ウォンも増えている。

カードローン残高が増えたのは、昨年第4四半期の相次ぐ基準金利引き上げによる高金利基調とこれに伴う金融機関の貸出限度縮小が背景とみられる。市中銀行などで融資を受けられなかった中・低信用者が比較的審査の簡単なカードローンなどノンバンクに流れているためだ。

韓国銀行によると、昨年第4四半期(10~12月)の自営業者向け融資残高のうち、銀行向け融資は全体の60.6%である618兆5000億ウォンで前年同期比5.5ポイント増加したのに対し、ノンバンク向け融資残高は全体の39.4%である401兆3000億ウォンへと24.3ポイント増えた。

また、カード会社の延滞率も一斉に増加した。今年第1四半期(1~3月)までに▽新韓▽サムスン▽KB国民▽現代――など専業カード会社7社の延滞率は1%台に上がった。

カードローンのほか、短期現金融資(現金サービス)などの残高も増えている。専業カード会社7社の先月時点の累積現金サービス利用額は国内決済基準で6兆1838億ウォンとなり、前月より49億ウォン増えた。

決済性リボルビング残高も増えている。先月のリボルビング残高は7兆1729億ウォンで、前年同月より約1兆ウォン増加した。決済性リボルビングはカード代金の一部だけを先に決済し、残りは後で返済するサービスだ。手数料率がカードローンや現金サービスより高く、法定最高金利(年20%)に近いため借り主が償還できないこともありうる。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News