スウェーデンの加盟承認を NATO総長、トルコに念押し
このニュースをシェア
【6月5日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)のイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は4日、トルコ・イスタンブールでレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談し、スウェーデンのNATO加盟に向け「早急な」承認を改めて要請した。
ストルテンベルグ氏は、首都アンカラで前日に行われたエルドアン氏の大統領就任式にも出席した。トルコはハンガリーとともに、スウェーデンのNATO加盟を依然批准しておらず、大統領選で再選を果たしたエルドアン氏は、7月にリトアニアで開かれるNATO首脳会議までにスウェーデンの加盟を承認するよう求める圧力に直面している。
ストルテンベルグ氏は会談後、報道陣に対し「スウェーデンの加盟が実現すれば同国のみならずNATO全体やトルコの安全保障を高めることにもなる」と指摘。「スウェーデンの加盟手続きができるだけ早急に完了するのを楽しみにしている」と語った。
ロシアのウクライナ侵攻を受け、フィンランドとスウェーデンは、数十年にわたる軍事的中立政策を転換し、NATOへの加盟を申請。フィンランドは4月、正式に加盟した。
ただエルドアン氏は、トルコや欧州連合(EU)からテロ組織に指定されている「クルド労働者党(PKK)」の構成員をスウェーデンがかくまっていると非難してきた。
それに関しストルテンベルグ氏は、スウェーデンはトルコの懸念を解消するため憲法改正やPKKも対象としたテロ対策強化など「重要な具体策を講じてきた」と強調。「スウェーデンは義務を果たしている」と述べた。(c)AFP/Fulya OZERKAN