【6月5日 AFP】イタリア・セリエA、ACミラン(AC Milan)のズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)が4日、突如として現役引退を表明し、多くのトロフィーを獲得した長いキャリアに幕を下ろした。

 41歳のイブラヒモビッチは3日にミランからの退団が発表されていたが、チームのファンに別れを告げるだけとみられていた。しかしミランが3-1でエラス・ベローナ(Hellas Verona)に勝利した今季最終戦後、ピッチ上でのセレモニーで自身の決断を明らかにした。

 サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)でイブラヒモビッチは「あなたたちだけでなく、サッカーに別れを告げる瞬間だ」とすると、「今はさまざまな感情が渦巻いている。フォルツァ・ミラン。そしてさようなら」と述べた。

 発表後の会見では「以前はジャーナリストから今後のことを聞かれるのを怖がっていたが、今はそれを受け入れられる」とし、「生涯を通じてやってきたサッカーが俺を男にしてくれた。サッカーがなければ知り合うことのなかった人々と出会うこともできた。サッカーのおかげで世界のいろいろな場所へ行けた。全部がサッカーのおかげだ」と述べた。

 イブラヒモビッチはキャリアの中で、オランダやイタリア、スペイン、フランスでリーグ優勝を果たしたが、欧州カップ戦での主要トロフィーの獲得は、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)在籍時の2016-17シーズンに優勝したヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2016-17)のみだった。

 ミランでは10-11シーズンにリーグタイトルを獲得すると、2019年の復帰後には低迷していたチームを復活させ、昨季の優勝に貢献。2006年から09年にかけてはインテルでの3連覇も経験しており、サン・シーロでの引退発表はキャリアにふさわしいものになった。(c)AFP