【6月3日 AFP】中国の李輝(Li Hui)ユーラシア事務特別代表は2日、ウクライナとロシアの紛争を終結させるための和平交渉の実現には「多くの問題」が残っているとの認識を示した。

 李氏はモスクワとキーウへの訪問を含む欧州歴訪後に北京で記者会見に臨み、「全当事者がウクライナ紛争の政治的解決を支持している」が、和平交渉に臨むには「多くの問題」が残っていると述べた。

 しかし、ウクライナとロシアの「意見の一致点がないわけではない」として、「両者は和平交渉の扉を完全に閉ざしてはいない」と続けた。

 一方、紛争の責任はウクライナに軍事支援を行っている西側諸国にあると強調。

「本当にこの戦争を止め、人命を救い、和平を実現したいのであれば、戦場に武器を送るのをやめるべきだ」として、「ウクライナ危機が現在の状況に至った経緯についての痛ましい教訓は、全当事者が深く内省するべきだ」「ウクライナ危機は、欧州の安全保障ガバナンスの矛盾の大規模な発露に他ならない」と主張した。(c)AFP