【6月2日 AFP】スペインの次期首相となる可能性がある野党・国民党(PP)のアルベルト・ヌニェス・フェイホー(Alberto Nunez Feijoo)党首が1日のテレビインタビューで、自分は英語を話せないが、常に「通訳」がいるので問題ないと述べた。

 スペインでは5月28日に投開票された統一地方選で、穏健左派の与党・社会労働党(PSOE)が大敗。ペドロ・サンチェス(Pedro Sanchez)首相は翌29日、議会を解散し、7月23日に総選挙を行うと発表。統一地方選で大勝した中道右派PPのフェイホー党首には、総選挙の結果次第で首相になる可能性が浮上した。

 フェイホー氏は統一地方選後初のインタビューとして民放テレビ局テレシンコ(Telecinco)に出演し、「私の問題は英語だ。勉強を始めなければならない」と述べた。

 さらに「ちょうど5月29日から英語の教師を頼んだところだが、そうしたら総選挙が行われることになった。まあ問題はない」「国際会議には通常、通訳がいるし、最も大事なのは自分が何を言いたいのかを分かっていることだ」と続けた。

 フェイホー氏は統一地方選の選挙期間中に行われた党員集会で、米ロック歌手のブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)さんの名前を誤って「ブルース・スプリンター」と呼んだ場面がカメラに捉えられ、インターネットで話題になった。

 スペインは歴代の首相が英語を話せず、現職のサンチェス氏は初の英語が堪能な首相とされる。

 2017年には当時与党だったPPのマリアーノ・ラホイ(Mariano Rajoy)前首相が会見で英BBCの記者から英語で質問された際、手で払うようにしてそれを却下。野党党首だった2009年から長年、英語の個人レッスンを受けていたにもかかわらず、スペイン語で「ああ、ノー」と言い返すだけだった。

 スペインは7月1日に欧州連合(EU)理事会の輪番制議長国を引き継ぐことになっている。(c)AFP