【6月1日 CGTN Japanese】中国南東部の福建省(Fujian)高級人民法院は5月30日、呉謝宇(Wu Xieyu)被告の故意殺人事件に対する控訴審の二審で公開裁判をおこない、控訴を棄却し原判決を支持するとの判決を下しました。

 1994年生まれの呉被告は、2012年に北京大学経済学部に入学し、一時期学習成績はとても際立っていました。呉被告は2015年7月に母親を殺害し、母親になりすまして辞表を書くなどの方法で犯行を隠蔽(いんぺい)し、母親が海外留学に同行したかのように見せかけ、2016年2月に事件が発覚しました。呉被告は名門大学の元学生で、事件の情況は驚くべきものであり、事件が明らかになって以来、注目されていました。

 福建省福州市(Fuzhou)中級人民法院は一審判決で、呉被告が父親の病死後、母親の生活に意味がなくなったと判断し、2015年上半期に母親を殺害しようと考え、インターネットで犯行に使う道具を購入したと認定しました。同年7月10日午後5時ごろ、母親が帰宅して靴を履き替えた際、ダンベルで頭や顔を数回強打して死亡させ、現場を清掃した後、逃走しました。呉被告はその後、母親の留学同行をでっち上げ、生活費が必要などの理由で親戚や友人から144万元(約2828万円)をだまし取って個人的な散財に使いました。福州市中級人民法院は、故意殺人罪など数罪併科で死刑執行を決定しました。

 判決後、呉被告は控訴し、福建省高級人民法院は2023年5月19日に開廷し、控訴を棄却し、原判決を維持するとの判決を下しました。呉被告に対する死刑裁定は法に基づき最高人民法院に報告し、認可を申請したところです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News