【6月1日 AFP】米政府は5月31日、ウクライナに対し、3億ドル(約420億円)の追加軍事支援を行うと発表した。ただし、ロシア国内への攻撃には使用しないよう警告した。

 支援の中身は、地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット(Patriot)」や中距離空対空ミサイル「AIM7」、移動式防空システム「アベンジャー(Avenger)」、携帯型地対空ミサイル「スティンガー(Stinger)」などの弾薬。高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」用のロケット弾、小火器用の弾薬3000万発以上なども含まれる。

 国防総省によると、昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降、米国のウクライナ向け軍事支援は総額376億ドル(約5兆2300億円)に上る。

 ただ国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は記者団に対し、「ロシア国内への攻撃を可能にするつもりはないし、奨励もしない」と語った。その旨をウクライナ側にも明確に伝えてきたとしている。

 カービー氏はまた、米政府はウクライナを全力で支援しているが、「西側諸国や北大西洋条約機構(NATO)、米国が巻き込まれる」事態や「第3次世界大戦」は回避したいと述べた。(c)AFP