【5月31日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領から性的暴行を受けたとして2020年の大統領選の期間中に告発していた自称・地政学アナリストの女性が30日、ロシア・モスクワで政府系メディアのインタビューに応じ、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領にロシアの市民権を申請する考えを示した。

 タラ・リード(Tara Reade)さん(59)は、自身が29歳だった1993年、バイデン氏の上院議員時代の事務所スタッフを短期間務めていた頃に連邦議会議事堂(Capitol Hill)の廊下で同氏から性的暴行を受けたと告発。大統領選からの撤退を要求した。

 一方のバイデン氏は当時、性的虐待やレイプの被害を受けたとして告発されていた対立候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領(当時)への攻撃を強めており、リードさんの主張は事実無根としていた。

 リードさんは、ロシア政府のスパイとして違法に活動した罪で米国の刑務所に収監されていたロシアのマリア・ブティナ(Maria Butina)下院議員を伴い、スプートニク(Sputnik)のインタビューに応じた。

 2020年にバイデン氏を告発した後、収監の危機と命の危険にさらされ、ロシアの工作員呼ばわりされたと主張。共和党議員の一人から、身に危険が及ぶ恐れがあると言われたとしてロシアでの滞在を希望しているという。

 リードさんは「ロシアがずっと大好き」「私はロシアを敵だとは思っていない。同胞の米国市民の多くもそうだ」と強調。

 さらに、「大きな」要望があるとして、「ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領にロシアの市民権を申請したい」「善良な市民になると約束する」と話す一方、米国の市民権も保持したいと付け加えている。(c)AFP