【5月30日 Xinhua News】中国の広東省(Guangdong)珠海市(Zhuhai)とマカオ特別行政区を結ぶ拱北口岸(出入境検査場)にあり、アジア太平洋地域最大の店舗面積を持つ陸路口岸免税店「拱北(こうほく)口岸進境免税店」が24日、改修を終えて開業した。

 同免税店にはサントリーホールディングスの米子会社ビームサントリーや資生堂、花王など、日本の酒類や化粧品ブランドが多数出店し、開業式に出席した日本企業の代表らがおしなべて、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオビッグベイエリア)の消費潜在力に期待を示したことが注目される。

 ビームサントリーのグローバル・インターナショナル・マーケティング・セールス・ディレクターのアラスデア・ディッキンソン氏は「当社は大湾区の発展を確信している。この免税店は、当社が展開するコニャックブランド、クルボアジェを取り扱う中国初の免税店として理想的な立地だ」と述べた。

 新装なった店舗は、免税店運営を手掛ける珠海市免税企業集団の傘下にあり、店舗面積は約2900平方メートルに及ぶ。100余りの化粧品類のブランドが出店しており、このうち陸路口岸初出店のブランドが半数を上回っている。

 資生堂トラベルリテールアジアパシフィック地域のチーフコマーシャルオフィサーを務めるイブリン・ワイナー氏によると、同免税店は中国陸路口岸最大の免税店として、資生堂グループの事業成長を大きく後押し、スキンケアと美容分野における同社の革新性を訴求する貴重な機会になるという。

 珠海市にある免税店の今年第1四半期(1~3月)の免税品売上高は、前年同期を大幅に上回った。うち2月の売上高は2・1倍となり、同月の化粧品類売上高は3・5倍に増加した。

 花王・事業推進センター海外事業運営部の羽倉潔シニアマネージャーは「マカオ地区の経済発展や珠海経済特区の今後の見通しから、免税店で買い物をする観光客はますます増えることが予想されており、大いに期待している」との見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News