【5月27日 AFP】ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は26日、フランクフルト空港(Frankfurt Airport)の駐機場で男性に抱き付かれた件について警備の甘さを指摘されたが大きな問題ではないとの見解を示した。

 ショルツ氏は24日、欧州中央銀行(ECB)創設25周年を祝う式典に出席した後、フランクフルト空港に向かった。その際、男性がアウディ(Audi)車で車列に加わり、空港内に入構。車から降りてショルツ氏に近づいて握手を交わし、腕を回した。男性がやすやすと警備をすり抜けたことに関係者も衝撃を受けている。

 ショルツ氏は訪問先のエストニアの首都タリンで行われた会見でこの件について質問されると、「あいさつされることについては特に問題はない」「ごく普通のことで、大げさに受け止めるような状況とは思わなかった」と答えた。

 独誌シュピーゲル(Der Spiegel)の報道では、警護担当者は男性が警備をすり抜けた事態にすぐには気付かず、男性は警察に身柄を取り押さえられるまで、自分の車に戻ってたばこを一服していた。男性はその後、薬物検査で陽性反応を示したという。

 内務省は、男性の行動が犯罪に当たるかどうか調査を開始したとしている。(c)AFP