【5月26日 AFP】米軍制服組トップのマーク・ミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長は25日、ロシアがウクライナで軍事的勝利を収めることはないが、ウクライナが領内からロシア軍を完全に駆逐することも当分ないとの見方を示した。ウクライナ紛争が長引き、明確な決着が付かないとの見通しを補強するものだ。

 ミリー氏はウクライナを支援する数十か国によるビデオ会議後の会見で、「この戦争で、ロシアが軍事的に勝つことはないだろう」と述べた。ウクライナの政権転覆などのロシアの当初の戦略目標についても、「軍事的には達成不可能で、実現できない」と強調した。

 一方、現在ウクライナ領内にはロシア兵が数十万人おり、全領土奪還というウクライナの目標も「短期的には」達成し得ないとの見解を示した。

 ミリー氏は「つまり、戦闘は続き、激化するだろう。どこかの時点で双方が和平協議を行うか、軍事的な結論を出すことになるだろう」と述べた。(c)AFP