TTimesのユーチューブチャンネルより(c)MONEYTODAY
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【05月25日 KOREA WAVE】270万個のキャラクターのAIチャットボットを作ることで、韓国のチャットボット企業「キャラクタードットAI(Character.ai)」はユニコーンに上り詰めた。多様なキャラクターや人物と対話できる「キャラクタードットAI」サイトの立ち上げ後、訪問者数は月平均1億人に上り、ユーザーが送ったメッセージは20億件以上を数える。

米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)、世界的な劇作家シェイクスピア、そして、ハリー・ポッター……著名人から映画の中のキャラクターまで、「キャラクタードットAI」チャットボットは真似ができる。

ユーザーの集団知性の力で、同じ質問にもさまざまなバージョンの回答を出す。例えば、イーロン・マスク氏のチャットボットなら、ユーザーはチャットボットの回答の中で最もイーロン・マスク氏らしいと思う回答を選択できる。気に入った回答がなかったり、似ていないと思ったりした場合、ユーザー自らが矯正できる。

もう一つの特徴は、キャラクタードットAIチャットボットが出す回答が「全く事実に基づいていない」という点だ。つまり、すべての答えはチャットボットの創作だ。

例えば、シャーロック・ホームズのチャットボットに住所を尋ねたら「ベーカー街221B番地だったが、最近、悪党の急襲を受けて秘密裏に引っ越した」と答える。検索・情報伝達よりも、対話という「遊び」を提供しているのだ。

ユーザーは、キャラクターとのロールプレイングゲームのような会話のほか、言語学習、面接練習、旅行計画作りなどにキャラクタードットAIチャットボットを活用している。特に、カウンセラーの役割をするチャットボットの人気が高い。対話を通じて人々を癒し、心の相談のできるキャラクタードットAIチャットボットの能力が最大の強みだ。

ユーザーとの親近感を醸成していくという特徴があり、米オープンAI「チャットGPT」よりユーザー参加度が高い――という調査結果もある。こうした背景もあり、キャラクタードットAIは現在、グーグルやオープンAIなど生成AI企業の寡占状態を打ち破る能力を備えた数少ない会社と評価されている。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News