【5月23日 Xinhua News】中国南部の水を北部に送るプロジェクト「南水北調」を運営する中国南水北調集団はこのほど、東ルートと中央ルート第1期プロジェクトの北部への送水量が620億立方メートルを超えたと発表した。うち、生態系への水補給量は100億立方メートルに迫り、経済、社会、環境などに大きなメリットをもたらした。

「南水北調」の東ルート、中央ルート第1期プロジェクトは2014年12月に全面的な通水を開始した。それ以来、年間送水量は増加の一途をたどり、沿線の42大・中都市、280以上の県・市・区が恩恵を受け、直接的な受益者は1億5千万人を超えた。現時点で「南水北調」プロジェクトで送られる量は北京主要市街地への水供給量の75%、天津主要市街地への水供給量の99%を占める。

「南水北調」の後続プロジェクトのうち、最初に着工した「引江補漢(長江の水を漢江に送る)」プロジェクトも順調に進展し、下半期(7~12月)には全面的な施工段階に入る見通し。「南水北調」のうち、東ルートを運営する南水北調集団東線は、東ルート第1期プロジェクトの効率向上と第2期プロジェクトの企画・建設など重要な問題を詳しく研究する。中央ルート運営会社の南水北調集団中線は送水能力の向上に焦点を当てるとともに、法規に沿って沿線での送水・貯水プロジェクトの事前準備を積極的に進めた。西ルートについては、関係するテーマの研究や複数のプランの比較・選定・論証などに南水北調集団が深く関わっており、同ルートをめぐる研究基盤を固めた。(c)Xinhua News/AFPBB News