サウジ宇宙飛行士2人、民間ミッションでISSに出発 滞在は同国初
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【5月22日 AFP】米フロリダ州ケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)から21日、サウジアラビア人宇宙飛行士2人が搭乗したロケットが、国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて打ち上げられた。サウジの飛行士がISSに滞在するのは初めて。
米宇宙企業アクシオムスペース(Axiom Space)が企画したISSへの2回目の民間ミッションで、「アクシオム・ミッション2(Axiom Mission 2、Ax-2)」と称する。
サウジアラビアからは、同国初の女性宇宙飛行士として乳がん研究者のラヤナ・バルナウィ(Rayyanah Barnawi)氏と、戦闘機操縦士のアリ・アルカルニ(Ali Al-Qarni)氏が参加。さらに米航空宇宙局(NASA)の元飛行士の女性と米実業家の男性が搭乗した。
4人を乗せた宇宙開発企業スペースX(SpaceX)の「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットは21日午後5時37分(日本時間22日午前6時37分)に打ち上げられた。
到着予定は22日午前9時25分(日本時間同午後10時25分)で、約10日間にわたりISSに滞在する。
バルナウィさんは先に行われた記者会見で「サウジ女性初の宇宙飛行士であること、(中東)地域を代表することは、大きな喜びであり、素晴らしい栄誉です」と語っていた。ISSから中東の子どもらと交流し、経験を共有できることを楽しみにしているとも述べている。
サウジアラビアにとって、宇宙への進出は初めてではない。1985年には王族で空軍飛行士でもあるサルマン・ビン・アブドルアジズ(Salman bin Abdulaziz)王子が、米国による宇宙ミッションに参加した。
2018年には「サウジ宇宙委員会」を設立。昨年、自国の宇宙飛行士を宇宙に送る計画を立ち上げた。
Ax-2は、アクシオムスペースがNASAと共同企画した2回目のミッション。
同社は民間向けの宇宙旅行を数百万ドル(数億円)で提供。飛行士(旅行者)の訓練をはじめ、移動手段、宇宙滞在の手配などを行っている。(c)AFP/Gregg NEWTON with Lucie AUBOURG in Washington