【5月22日 AFP】広島で開催された先進7か国(G7)首脳会議(サミット)の招待国であるブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領は22日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領との会談が実現しなかったことについて「いら立った」と語った。

 ゼレンスキー氏はサミット参加に際し、ルラ氏との会談を希望したが、スケジュールの調整がつかず実現しなかった。それについてゼレンスキー氏は「がっかりしているのは彼(ルラ氏)の方だと思う」述べていた。

 しかし、ルラ氏はこの日、広島市内で開いた記者会見で「がっかりしていない。私はいら立った。直接会って話し合いたいと思っていた」と語った。

 ルラ氏によると、会談は21日午後に予定されていたが、ゼレンスキー氏側のスケジュールに遅れが生じ、流れた。

 ルラ氏はさらに、ゼレンスキー氏もロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領も和平を望んでいないように見えるとし、現段階でゼレンスキー氏と会談する意味はないとの認識を示した。「双方ともに戦争に勝つのは自分たちだと思い込んでいる」とも述べた。

 ルラ氏をめぐっては、ウクライナを侵攻するロシアへの姿勢に厳しさが欠けているとして批判の声が上がっている。(c)AFP