アシアナ航空機の前を通る大韓航空機(c)news1
アシアナ航空機の前を通る大韓航空機(c)news1

【05月19日 KOREA WAVE】アシアナ航空が守ってきた韓国航空会社2位の座を格安航空会社(LCC)が狙っている。新型コロナウイルス感染が事実上終息し、アシアナ航空の貨物特需が終わった影響に加え、LCCが過去にない実績を上げ、差が急激に縮まる見通しだ。

アシアナ航空は17日、第1四半期(1~3月)の営業利益が925億ウォン(1ウォン=約0.1円)で、前年同期の1769億ウォンより47.7%減少したと発表した。アシアナ航空の営業利益が1000億ウォンを下回ったのは2021年第2四半期949億ウォンで黒字転換に成功して以後、7四半期ぶりだ。

売上高は1兆4563億ウォンで、昨年第1四半期の1兆1466億ウォンに比べて27%増加したが、営業利益率は6.4%台にとどまった。ここに620億ウォンの純損失が発生して赤字に転落した。

アシアナ航空によると、航空機稼動増加に伴う燃料価格、整備費など関連費用が増えたため営業利益が減ったという。貨物運賃が下落し、新型コロナウイルス感染期間中に稼ぎ頭だった貨物売り上げが半分の水準に落ちた点も影響を受けた。第1四半期の国際線貨物売り上げ高は4007億ウォンで、前年同期の8818億ウォンから55%も減少した。

アシアナ航空が停滞している間、LCCは国際線旅客拡大を足がかりにアシアナの目前まで迫っている。大型機を保有しているジンエアーとティーウェイ航空がそれぞれ849億ウォンと827億ウォンの営業利益を上げだ。中短距離路線に特化した済州(チェジュ)航空は707億ウォン、金海(キメ)に拠点を置くエアプサンは478億ウォンの営業利益を出した。

各社の第1四半期の営業利益率は、ジンエアー(24.1%)、ティーウェイ航空(23%)、エアプサン(22.4%)、済州航空(16.7%)で、いずれも2桁に上る。これらLCCはいずれも純利益黒字転換にも成功した。

もちろん、新型コロナウイルス感染の特殊性があるうえ、徐々に生存競争が激しくなるため、LCCが大手航空会社を一気に抜き去るという見方は少ない。LCCの間でも直ちに大型機を導入し欧州路線を狙うティーウェイ航空と、中短距離路線に特化する済州航空・ジンエアーの戦略は異なる。長距離と中短距離路線でのエアプレミア、イースター航空の健闘も競争を激化させる要因になっている。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News