電力使用データに見る中国経済の活力
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【5⽉19⽇ Peopleʼs Daily】中国では消費や生産の回復に伴い、電力使用量が増加している。第1四半期(1〜3月)には26 の省クラス行政区画で電力使用が増加した。うち寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region%)、青海市(Qinghai)、甘粛市(Gansu)、チベット自治区(Tibet Autonomous Region)の4か所では前年同期比10%以上の増加率で、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)と広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)では8%を超えた。
湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)では労働節(メーデー)連休中、商業地域の1日の電力使用量が前年同期比で13.27%増えた。貴州省(Guizhou)では省全体の商業による電力使用量が同9.7%増の1億4700万キロワット時に達した。
中国国際経済交流センター経済研究部の劉向東(Liu Xiangdong)副部長は「社会全体の電力使用量は生産と生活の状態を直接反映している」と説明した。中国で社会全体の電力使用量の伸びが回復していることは、国民経済の回復の勢いが持続していることを意味するという。
国家エネルギー局によると、第1四半期の社会全体の電力使用量は前年同期比3.6%増だった。うち工業による使用は同4.4%増で、電力使用量の増加に対する寄与率は78%だった。
3月における製造業の1日平均の電力使用量は前年同期比9億5000万キロワット時増の124億4000万キロワット時だった。特にハイテクおよび設備製造業の電力使用量は多くの省で前年同月比で10%以上増加した。浙江省(Zhejiang)の製造業の電力使用量は過去最高に近づくまでに回復した。寧夏の第1四半期のコンピューター、通信、その他電子機器製造業の電力使用量は前年同期の2.13倍以上だった。
消費による伸びも目立つ。第1四半期における中国の宿泊業と飲食業の電力使用量は前年同期比4.1%増で、前期を7.1ポイント上回った。急発展中の電気自動車については、第1四半期における充電や電池交換サービスによる電力使用量が前年同期比で63%増加した。
中国では第1四半期、再生可能エネルギーによる発電量が前年同期比11.4%増の5947億キロワット時に達した。うち風力と太陽光による発電量は同27.8%増の3422億キロワット時に達した。全国の再生可能エネルギーの新規設備容量は前年同期比86.5%増の4740万キロワットで、新規設備の80.3%を占めた。
電力分野での投資も拡大している。第1四半期における全国の主要発電企業の発電量増強のための工事投資額は前年同期比55.2%増の1264億元(約2兆4813億円)だった。うち太陽光発電は同177.6%増、原子力発電は同53.5%増だった。
中国電力企業聯合会(中電聯)の関係幹部の一人は「今年のマクロ経済運営の全体的な回復は、電力消費需要の増加を促進するだろう」と述べた。比較対象となる前年同期に低迷していた関係で、今年の第2四半期の電力消費の伸び率は目立って回復する見通しだ。中電聯の予測によると、2023年の電力使用量は累計約9兆1500億キロワット時で、通年の伸び率は6%前後だ。(c)Peopleʼs Daily /AFPBB News