【5月17日 AFP】フランスの人権団体などは17日、服飾大手ユニクロ(Uniqlo)やインディテックス(Inditex)が、中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)での強制労働で作られた製品を販売し利益を得ているとして、仏裁判所に提訴したと発表した。

 16日に提出された訴状によると、原告側は、これらの企業には人道に対する罪やジェノサイド(集団殺害)などの疑いがあると指摘。特に綿製品などで「ウイグル人の強制労働によって商品を製造し、利益を得ている多国籍服飾企業の責任の有無」について究明すべきだと訴えている。

 原告側は以前にも、日本のファーストリテイリング(Fast Retailing)傘下のユニクロ・フランス(Uniqlo France)や、ザラ(Zara)などのブランドを展開するスペインのインディテックスなどの服飾企業が、ウイグル人が強制労働させられている工場で少なくとも一部が作られている商品を販売していると主張。検察が捜査に乗り出していたが、今年4月に管轄権がないとして訴えを退けていた。

 原告側は、中国では100万人以上が強制労働に従事させられていると推定。一方中国政府は、そのような事実はないと繰り返し否定している。(c)AFP