【5⽉17⽇ Peopleʼs Daily】先ごろ閉幕した第133回中国輸出入商品交易会(広州交易会)では、初出展企業が9000社超、オフライン出展企業は約3万5000社で、会場での輸出成約額は216億9000万ドル(約2兆9579億円)に達した。広州交易会の活況ぶりは中国の輸出製品に対する旺盛な需要を反映するものだ。

 中国経済は今年に入ってから、安定した回復情勢を示している。生産と需要が徐々に改善され、輸出入の安定も鮮明だ。第1四半期(1-3月)の貨物貿易総額は前年同期比4.8%増の9兆8900億元(約193兆円)で、輸出額は同8.4%増の5兆6500億元(約110兆円)と発表された。

 第1四半期の貿易総額の伸び率は前期比で2.6ポイント加速した。3月の輸出コンテナ数は前年同月比10.5%増で、輸入貨物輸送量は同20.3%増だった。

 中国中西部の発展も加速している。第1四半期の中西部地区の貿易総額は前年同期比12.6%増の1兆8400億元(約35兆9652億円)で、伸び率は全国を7.8ポイント上回った。西部からの陸海の新ルートによる輸出入額は10.1%増の9695億2000万元(約18兆9505億円)だった。重慶市(Chongqing)や広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)などでは越境輸送の利便化が進められ、物流効率が高まりつつある。

 新興国市場との貿易も大幅に増加した。第1四半期、中国の対東南アジア諸国連合(ASEAN)貿易は16.1%増、対中南米貿易は11.7%増、対アフリカ貿易は14.1%増だった。新興国との貿易が貿易全体に占める割合は2.4ポイント上昇して28.4%に達した。

 中国税関総署の報道官を兼任する同統計分析局の呂大良(Lv Daliang)局長は「昨年第1四半期と比べて、中国で輸出入業務を手掛ける企業は2万5000社増加しました」と説明した。

 かつての中国からの輸出品では、衣料品と家具、家電製品が「御三家」だった。今では電動有人自動車、リチウム電池、太陽電池の「輸出新御三家」などが勢いづいている。いずれも新たなエネルギー源やグリーン・低炭素に関連する分野だ。

 電気自動車(EV)などを製造販売する開沃新能源汽車集団(Skywell)の海外業務の責任者である黎明(Li Ming)副総裁は、「昨年第1四半期に弊社のEV輸出は300台でしたが、今年第1四半期には3000台を超えました」と説明した。

 黎副総裁によると、従来からの欧州市場のほか、中東や南アジア地域も同様に新エネルギー車に強い関心を示している。同社は広州交易会でパキスタンの業者と新エネルギー車2車種200台を輸出する総額700万ドル(約9億5459万円)の契約を成立させた。

 税関総署によると、第1四半期に中国の「輸出新御三家」の輸出合計額は前年同期比66.9%増の2646億9000万元(約5兆1737億円)だった。輸出に占める割合は同1.7ポイント上昇して4.7%に達し、輸出全体の成長率を2ポイント引き上げた。「輸出新御三家」は中国の貿易構造の最適化を推し進めつつある。(c)Peopleʼs Daily /AFPBB News