【5月21日 CGTN Japanese】中国西北部の陝西省(Shaanxi)にある西安博物院には、ヒョウを連れて猟に行く陶俑が収蔵されています。この陶俑は高さ35.3センチ、馬の体長は34センチで、1991年に唐高祖李淵(565~635年)の孫娘の墓とされる金郷県の古墳から出土しました。特別な造形で、これまで発見された最も巧みな唐代の陶俑の一つとみられています。

 馬に乗っている胡人(古代中国の北方・西方に住んでいた異民族)は鼻が高くて目は大きく、ひげが鬢(びん)まで連なり、頭を左後ろへ向けて何かを見つめています。その後ろには1頭のヒョウが丸い座布団にしゃがみ込んでいます。その首には黒い首輪がつけられて、黄色い毛に黒いヒョウ柄があり、ユキヒョウに見えます。ヒョウは両耳を立て、目を丸く大きくして、前足には鋭い爪が見えます。後ろ足はやや屈めており、次の瞬間に獲物へ飛びかかろうとしているようです。

 唐代の文献の記録によりますと、ヒョウはシルクロードの交流によって現れました。陶俑の胡人は高官の猛獣使いで、ヒョウ連れの猟は、シルクロードの歴史と東西文化の交流を物語っているとみられます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News