ソウル市内のあるルームカフェ前の「青少年出入り可能」と書かれた立て看板(c)news1
ソウル市内のあるルームカフェ前の「青少年出入り可能」と書かれた立て看板(c)news1

【05月16日 KOREA WAVE】韓国で青少年によるルームカフェ(個室)の使用、そこでの性行為が繰り返され、社会問題になっている。「密室」「寝具がある」「身体接触などの恐れがある」ようなルームカフェは青少年の出入りが禁じられている。だがルームカフェ側は手を変え品を変え、青少年を誘引しており、根本的な対策が求められている。

今月11日午後、ソウル市内のあるルームカフェ。放課後の中高生が次々と制服のまま現れ、店内に消えていった。カフェ出入り口の前には「青少年出入り可能」と書かれた立て看板が置かれていた。市内のルームカフェを取材した結果、警察や自治体の取り締まりにも関わらず、青少年が性的行為に使っているという懸念が払拭できていないことがわかった。

取材した店は1万ウォン(約1000円)で午後11時まで無制限に利用できる。ある部屋の明かりが消えた。そこにはマットレスが置かれ、窓には白い紙が貼られたり、不透明なガラスが入っていたりして中の様子は確認できなくなっている。

最近、京畿道(キョンギド)で高校生と成人男性を同時入室させるなど法律に違反したルームカフェ5カ所が摘発された。

「青少年出入り・雇用禁止業者決定告示」によると、密閉された空間・仕切りなどで区分▽寝具などを備える▽身体接触または性行為などがなされる――という恐れのあるルームカフェは、青少年の出入りや雇用が禁じられている。

各省庁はさまざまな対策を打ち出しているが、根本的な解決になっていないようだ。規制を強化しても形を変えて新たなルームカフェが現れ、いたちごっこが続く。

明知大学青少年指導学科のクォン・イルナム教授は「韓国社会が青少年の性に対してどんな見解を持っていて、現在、青少年はどんな目線を持っているのか議論しなければならない」と述べ、幅広い論議の必要性を強調した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News