【5月12日 AFP】南米エクアドルのガラパゴス諸島(Galapagos Islands)の国立公園は11日、絶滅が危惧されている固有種ベニタイランチョウの個体数が、緩やかな回復傾向にあると発表した。

 生物多様性に富むガラパゴス諸島は、英国の自然科学者チャールズ・ダーウィン(Charles Darwin)による研究で世界的に知られる。島の一つ、サンタクルス島(Santa Cruz Island)には、ベニタイランチョウのつがい15組が生息している。同公園によると、今年はひな12羽がふ化した。

 同公園のディレクター、ダニー・ルエダ(Danny Rueda)氏は、「ふ化したひなは、絶滅の危機にひんする種を救う新たな希望だ」と述べた。2018年の保護プログラム開始以来の最大の成果だという。

 朱色の羽が印象的なベニタイランチョウは、国際自然保護連合(IUCN)の「レッドリスト(Red List)」で、危急種に指定されている。

 ダーウィンのタイランチョウとも呼ばれるベニタイランチョウは、ピンソン(Pinzon)島などいくつかの島で確認されているが、特にサンタクルス島で絶滅の危機に直面している。(c)AFP