【5月12日 AFP】独スポーツ用品大手アディダス(Adidas)は11日、契約を解消した米ラッパー、カニエ・ウェスト(Kanye West)さんとのコラボレーションで成功を収めたブランド「イージー(Yeezy)」の膨大な在庫を一部売却し、収益を寄付すると発表した。

 アディダスは、現在「イェ(Ye)」の名前で活動するウェストさんによる一連の反ユダヤ主義的な発言を受け、昨年10月にウェストさんとの契約を打ち切り、「イージー」ラインの生産も終了した。

 同社のビョルン・グルデン(Bjorn Guden)最高経営責任者(CEO)は年次総会で株主に対し、「焼却処分は解決にならない」と述べ、「時間がかかっても在庫の一部は販売し、ウェスト氏の発言によって傷ついた団体にその収益を寄付する」と語った。

 同社は今週2022年通期決算の発表時に、ウェストさん関連のアパレルやシューズを販売しなかった場合、約12億ユーロ(1800億円)の損失が見込まれるとしていた。(c)AFP