【5月12日 AFP】米ツイッター(Twitter)運営会社Xコーポレーション(X Corp)の最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク(Elon Musk)氏は11日、後任となるCEOを採用したと発表した。「彼女」と表現しているが、氏名は明らかにしていない。

 マスク氏は昨年12月、自身のアカウント上で「ツイッターのCEOを辞任すべきか」というアンケートを実施し、その結果に従うとしていた。投票したユーザーの過半数が辞任を求めたことから、後任が見つかり次第、退任すると述べていた。

 マスク氏によると、後任者は約6週間以内に就任する。マスク氏自身は「製品、ソフトウエア、システム運用を監督する会長兼最高技術責任者(CTO)に移行する」という。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)はマスク氏の後任として、米メディアグループのNBCユニバーサル(NBCUniversal)でグローバル広告・パートナーシップ部門のトップを務めるリンダ・ヤッカリーノ(Linda Yaccarino)氏の名前を報じている。

 米ハイテク関連調査会社エンダール・グループ(Enderle Group)のアナリスト、ロブ・エンダール(Rob Enderle)氏は、誰が後任となるにしても「同情と哀れみを禁じ得ない」とコメント。マスク氏が会長兼CTOとして残ればユーザーや従業員、広告主に結局、同氏が責任者だという印象を与え、信頼回復が難しくなると批判した。

 エンダール氏は「この状況では、彼が完全に手を引く必要がある。さもなければ周りは、後任者がやるべきことを自由にできるとは思わないだろう」と述べた。

 マスク氏をめぐっては、米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)と米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)にツイッターが加わったことで、両社の運営がおろそかになっているとの批判もある。(c)AFP