80歳の認知症患者が迷子になって2時間後…
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【5月11日 CGTN Japanese】「うちの母親がいなくなった!」中国の上海市嘉定区の嘉城派出所の警官がこのほど、管轄区域の住民から助けを求められました。迷子になった袁さんは今年80歳と高齢なうえ、アルツハイマー型認知症で正常なコミュニケーションがとれないため、家族は途方に暮れてしまいました。
袁さんに付き添っていた介護士によりますと、午後7時ごろ、袁さんと一緒にゴミを捨てに行き、その後一緒に散歩しようとしていたところ、手を洗っている隙間に、袁さんの姿が見えなくなったということです。
警官は袁さんの身体的な特徴や着ていたものを確認した後、すぐに情報を交番の指揮室に伝えると共に、袁さんが通る可能性のある道筋に沿って探しました。一方、指揮室の警官は周辺の防犯カメラを詳しくチェックすると共に、人探しの情報を警察と一般市民が作っているウイチャットの連絡グループに流しました。約2時間後、袁さんが住んでいるコミュニティから歩いて20分ほどかかる道端で、袁さんと特徴が極めて似ているお年寄りを発見したという住民からの通報がありました。
警官が早速現場に駆けつけたところ、袁さんのそばには若いカップルが付き添っており、その女性が「おばあさんはずっと道端に座っていて、何を聞いても答えないので、ちょうど警察に通報しようと思っていた矢先にウイチャットグループのメッセージを読んで、目の前にいるのが探されている袁さんではないかと気がついた」と話しました。このカップルはお年寄り独りでは危ないと心配して、ずっと付き添っていただけでなく、のどが渇いているのではないかと心配して水も買ってあげていました。
警官がこのお年寄りが迷子になった袁さんであると確認し、車で家まで送ろうと説得しましたが、袁さんとは普通にコミュニケーションがとれないため、やむを得ず家族に現場に来てもらいました。約10分後、袁さんは無事に家族の元に戻りました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News