【5月11日 AFP】自転車ロードレース、ジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia 2023)は10日、第5ステージ(アトリパルダからサレルノ、171キロ)が行われ、スダール・クイックステップ(Soudal Quick-Step)のレムコ・エベネプール(Remco Evenepoel、ベルギー)はコースに飛び出した犬が原因となり、落車した。

 エベネプールはこの日2度転倒しており、けがが重症かどうか見極めるために待つことになった。クイックステップのチーム医師は「2度目の転倒後、彼は右半身に大きな痛みを感じた。筋肉血腫があり、仙骨(背骨の付け根)を痛めている。しっかりマッサージして睡眠を取ればよくなるだろう。木曜日(11日)にはもっとわかると思うが、確かなことは第6ステージは難しいものになるということだ」と述べた。

 UCIロード世界選手権(2022 UCI Road World Championships)王者のエベネプールは、20キロ過ぎの地点で小さな犬が集団に向かってきたことで最初の落車を喫した。

 近づいてきた犬に接触したクイックステップのダヴィデ・バレリーニ(Davide Ballerini、イタリア)が転倒し、ぬれた路面を自転車が滑るとエベネプールがこれに巻き込まれた。

 ジロでは1997年大会、マルコ・パンターニ(Marco Pantani、イタリア)が黒猫が原因となったクラッシュで棄権する事態も起きている。

 エベネプールはさらに残り3キロを切ったところでも落車。ステージ勝者と同タイムを保証されたものの、チームカーや他の選手、カメラに向かって怒りのジェスチャーをみせながら、ゆっくりとフィニッシュへ向かった。(c)AFP