【5月10日 Xinhua News】中国外交部の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は9日に行われた定例記者会見で、カナダ政府が在トロント中国総領事館の外交官1人を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」と発表したことについてコメントを求められ、次のように述べた。

 カナダは中国の厳正な交渉を顧みず、いわゆる「内政干渉」といううそを理由に、中国の外交官を公然と「ペルソナ・ノン・グラータ」と発表した。中国はこれを強く非難し、断固反対すると表明した。中国はすでにカナダ側に厳正な交渉と強い抗議を申し入れた。

 中国はこれまで他国の内政に干渉したことはなく、いわゆる「中国によるカナダへの内政干渉」は事実無根であり、中国に対する中傷とイデオロギー的偏見に基づく政治的操作だ。カナダ側がありもしない罪名で中国の外交官を「ペルソナ・ノン・グラータ」と宣言したことは、国際関係の基本準則に違反し、中国とカナダの関係を意図的に破壊しており、非常に悪質だ。

 カナダのメディアと関係要人は一時期以来、いわゆるカナダ安全情報局の「機密文書」を引用して虚偽の情報をでっち上げ、在カナダ中国大使館・領事館に中傷を加えてきた。これらの指摘は事実無根であり、下心のあるねつ造だ。

 カナダ側の理不尽な行為に対し、中国は対等な対抗措置を取ることを決定した。在上海カナダ総領事館のジェニファー・ラロンド領事を「ペルソナ・ノン・グラータ」に指定し、13日までに中国を離れるよう求めた。これは中国が自身の合法的な権利・利益を守るための行為であり、完全に正当で必要だ。

 在カナダ中国大使館・領事館と外交・領事職員は一貫して関連国際条約と現地の法律・法規を順守し、法律に基づいて職務を遂行している。カナダ政府はうそに基づいて、中国の外交・領事職員の合法的権利・利益を深刻に損なう間違った行動を取っており、中国は決して受け入れない。中国が自身の利益を守る決意は揺るぎない。

 われわれはカナダに直ちに不当な挑発をやめるよう勧告する。カナダ側が忠告を聞かず、勝手な行動を取るなら、中国は断固として強力に反撃する。これによって生じる一切の結果はカナダが引き受けることになる。(c)Xinhua News/AFPBB News