【5月9日 CNS】中国では風力エネルギーや太陽光エネルギーに代表される新エネルギーが急速に普及している広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)を例にとると、2022年に同自治区で新しく設置された発電設備の容量725万キロワットのうち、新エネルギーは 57.2%、415万キロワットを占めている。

 しかし、新エネルギーは天候次第のところもある。特に風力発電は昼間の需要のピーク時に発電量が少なく、逆に夜間は発電量が多いという特徴がある。

 2018年10月30日、中国政府は「クリーンエネルギー消費行動計画(2018〜2020)」を発表し、2020年までに、クリーンエネルギー消費の問題を基本的に解決する方針を打ち出した。

 この方針を受けて、広西チワン族自治区は2022年まで5年連続で「水力ロスゼロ」「風力ロスゼロ」「太陽光ロスゼロ」を達成した。

 中国南方電力網広西電力網エネルギー技術有限公司の事業部門の責任者である張震(Zhang Zhen)氏は「発電ピーク時のエネルギーを貯蔵しておける貯蔵ステーションは重要な技術の一つだ」と話す。同社は高精度の発電量予測を行って、ピーク調整を実施してクリーンエネルギーの消費促進を支援しているという。

 予測については、地域にある2000以上の風力発電や太陽光発電、水力発電所のリアルタイムモニターを実現している。

 ピーク調整では、水力発電の最適なスケジューリングを実施し、他省との余剰電力の融通取引も行っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News