【5月6日 AFP】イタリアのジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)元首相が5日、トスカーナ(Tuscany)州マッサ(Massa)での選挙運動中、ワクチン反対派の男に顔を殴打された。元首相が率いる新興左派政党「五つ星運動」がフェイスブック(Facebook)で明らかにした。

 ANSA通信によると、男は、選挙集会に出席していたコンテ氏の顔を殴り、パンデミック時にロックダウン(都市封鎖)を課したことなどを非難した後、警察官に連行された。

 2018年6月~2021年2月に首相を務めたコンテ氏が在任中の2020年2月、北部は中国国外で初めて新型コロナの大流行に見舞われた。保健省によると、国内の累計死者数は19万人近い。

 パンデミック初期にコンテ氏は、企業活動の停止や公共の場でのマスク着用義務付けなど、厳格な新型コロナ対策を実施。一方で、感染が特に急速に広がっていた2地域を「レッドゾーン」に指定しなかったことなど、初期の判断は捜査対象となっている。

 捜査の担当判事らは、感染の急拡大を示すデータがありながら、コンテ政権は新型コロナの感染力を過小評価していたとみている。(c)AFP