【5月5日 AFP】食品世界大手のネスレ(Nestle)の子会社は4日、干ばつや天候の予測が難しくなっていることから、フランス東部ボージュ(Vosges)県の水源2か所でのミネラルウオーター向け採水を停止すると発表した。

 ネスレ子会社「ネスレウォーターズ(Nestle Waters)」は、「ヴィッテル(Vittel)」「ペリエ(Perrier)」などのブランドを展開する。

 今回対象となった水源の水は、マグネシウム含有量が高い「エパー(Hepar)」に使われている。他4か所の水源での採水は引き続き行われ、同ブランドの販売も継続される。

 同社は「産業全体と同様、ネスレウォーターズは、悪化の一途をたどる気象状況に直面している。頻度と激しさを増した干ばつとそれに続く豪雨などが、ボージュの水源での採水に影響している」と述べた。

 フランス全土では今年1月から2月にかけて、32日間にわたりまとまった雨が降らなかった。昨夏の記録的な暑さに加え、今冬の干ばつにより、緊急節水対策が講じられている地域も多い。

 ネスレ以外のフランス産ミネラルウオーターブランドも干ばつの影響を受けている。「ボルビック(Volvic)」を販売する食品大手ダノン(Danone)は、5~6月は採水量を5%減らす予定だとAFPに話した。(c)AFP