【5月5日 AFP】ロシアは4日、前日に首都モスクワであった大統領府(クレムリン、Kremlin)に対する無人機攻撃について、米国の指示によりウクライナが実施したものだったと主張した。米政府は、ロシアの主張は「うそ」だとして、関与を否定している。

 ロシアは、無人機攻撃はウクライナがウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の暗殺を狙い実施したものだったと主張。ウクライナは関与を否定している。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領府報道官は、「こうした攻撃の決定はキーウではなく、ワシントンで下される」と指摘。「ウクライナ政府は、指示されたことしかしない」と主張した。

 ペスコフ氏によると、攻撃によってクレムリンの敷地内にある建物のドーム部分に使われている「銅板2枚」が損傷したが、それ以外の被害はなかった。プーチン氏は4日、クレムリンで通常通り執務を行ったという。

 これに対し、米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は「ペスコフ氏は単純に、うそをついている」と一蹴。米国と共にウクライナを支援する欧州連合(EU)のジョセップ・ボレル(Josep Borrell)外交安全保障上級代表(外相に相当)もロシアに対し、「この攻撃とされるものを、戦争拡大を継続する口実として使わない」よう警告した。(c)AFP