【5⽉9⽇ Peopleʼs Daily】中国国家統計局は4月18日に行った今年第1四半期(1〜3月期)の経済状況の発表で、同四半期における中国のGDP(速報値)は前年同期比4.5%増だったとした。「中国経済は2023年に堅実なスタートを切った」――。国際世論は中国経済全体が回復と好転の情勢を示していることに強い関心を寄せている。中国経済に強大な粘りと活力が出現していることは積極的に評価され、中国は引き続き世界経済の回復に力強い原動力を提供すると見られている。

 国際機関や投資機関はすでに、今年の中国経済の成長見通しを相次いで引き上げていた。中国の第1四半期の経済状況が発表され、国際世論は、中国経済を形容するために「復活」「反発」「繁栄」などの言葉を次々に使い始めた。中国経済は総体的に回復と好転の情勢を示しており、そのことで通年目標を達成するための比較的良好な基盤が形成された。シティグループ(Citigroup)とソシエテ・ジェネラル(SG)は中国国家統計局の最新の発表を受け、いずれも中国の通年成長予測を上方修正した。世界銀行(World Bank)のデービッド・マルパス(David Malpass)総裁による「今年の世界経済は全体的に軟調だが、中国は例外になるだろう」という先日の言葉が、改めて裏付けられることになった。

 中国経済の成長をけん引する「三頭立て馬車」の中では、消費の貢献が際立っている。このことは、中国経済の内在的原動力が旺盛であることを示している。第1四半期における中国の社会消費財小売総額は前年同期比5.8%増で、サービス小売額は2桁の伸びを維持した。いずれも昨年通年より鮮明に回復しており、最終消費の経済成長率への貢献率は66.6%に達した。このほど開催された第3回中国国際消費品博覧会では、300以上のブランド、1000種以上の商品が初めて披露され、中国の消費市場が秘めている巨大な潜在力を掘り起こすことが世界企業の共通認識であることが十分に示された。「消費シーンは絶えず拡大しており、消費の見通しが改善されている。市場では販売が拡大し、サービス消費の回復が明らかになった」――AP通信(Associated Press)は、中国の経済成長は消費にけん引されて加速しているとの見方を示した。

 ある外国人研究者は、「中国経済の明るい見通しは、より柔軟で質の高い発展に起因する」と評した。中国は今年に入ってから、投資の鍵となる動きを積極的に進めている。重点分野と鍵となる部分への投資を拡大し、民生分野への投資を積極的に拡大しており、製造業への投資の伸びも良好だ。うちハイテク製造業への投資は15.2%増加するなどで、質の高い発展を推進し続けている。今年に入ってから、多国籍企業の幹部が集中的に訪中し、多くの企業が中国への追加投資を発表した。1〜2月には対中投資の増加の勢いが維持され、実行ベース投資額は約400億ドル(約5兆円)に達した。中国と共に歩むことはチャンスと共に歩むことであり、中国への投資は未来への投資であることは広範な共通認識になった。

 中国経済は総体的に回復と好転の情勢を示し、世界各国の発展により多くのチャンスを提供している。第1四半期に中国の貨物貿易総額は前年同期比4.8%増で、うち「一帯一路(Belt and Road)」沿線国との貿易額は16.8%増、「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」の加盟国との貿易は7.3%増だった。第1四半期における中国の電動有人自動車、リチウム電池、太陽電池の輸出合計は66.9%増だった。越境ECなどの新たな業態による貿易の成長も比較的速かった。これらにより、貿易の新たな原動力の成長が貿易の成長を支える役割を果たしていることが鮮明になった。

 世界貿易機関(WTO)の最新の「世界貿易データと展望」は、全世界における今年の貨物貿易量の伸び率予想を従来の1%から1.7%に引き上げた。同リポートは、中国における消費需要の高まりが国際的な貿易を促進するとして、中国が「鍵となる要因」である見方を示した。米ブルームバーグ・ニュース(Bloomberg News)は、中国からの輸出量が伸びたことで経済の見通しが改善され、全世界の成長が予想を上回る可能性が出てきたと報じた。

 中国経済の今年のスタートが好調だったことは、中国の経済発展のためのファンダメンタルズが引き続き良好であり、超大規模市場と完備した産業体系の際立った強みが変わっていないことを、改めて証明した。中国には、中国経済という巨船を追い風の下に波に乗せ、長期的発展を安定して推し進め、世界経済の発展により大きな貢献をする自信と能力がある。(c)People’s Daily/AFPBB News