【5月1日 AFP】米金融当局は1日、経営不振の米地銀ファースト・リパブリック銀行(FRC)を公的管理下に置き、資産を米金融最大手JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)に売却したと発表した。米国の銀行破綻としては史上2番目の規模となった。

 カリフォルニア州サンフランシスコを地盤とするFRCは先週、第1四半期の決算発表で1000億ドル(約13兆円)以上の預金残高減少を公表し、株価が急落していた。

 米地銀は3月にシリコンバレー銀行(SVB)、シグネチャー銀行(Signature Bank)の破綻が相次ぎ、影響の波及が懸念されていた。

 同州の規制当局は、FRCの破綻管財人として米連邦預金保険公社(FDIC)を指名。FDICの声明によると、FRCの全預金とほぼ全資産をJPモルガン・チェースが引き継ぐ。

 FDICでは破綻処理による負担額をおよそ130億ドル(約1兆7800億円)と見積もっているが、FRCの支店84店舗は1日からJPモルガンの支店として通常営業を再開する。

 3月の2行に続く今回のFRCの破綻が今後どのような影響を及ぼし得るか、関係者は注視している。(c)AFP