【5月3日 Xinhua News】中国青海省(Qinghai)には多数のチベット仏教寺院があり、その多くが長い歴史や凝った造りの建造物を有し、国や省の重点文物保護単位(国宝・重要文化財に相当)に指定されている。中国は長年にわたり継続的に資金を投じ、チベット仏教寺院のインフラ整備を強化し、歴史的建造物や重要な文化財を保護してきた。

 達那寺は同省玉樹チベット族自治州(Yusyu Tibetan Autonomous Prefecture)嚢謙(のうけん)県にある。寺院の担当者によると、寺はチベット族の英雄叙事詩「格薩爾(ケサル)王伝」の主人公および彼が生きた嶺(リン)国と密接な関係があり、中国のチベット族居住区内で有数の歴史を誇る嶺国のケサル王ゆかりの寺院として、2006年に全国重点文物保護単位に指定された。21年に寺院の敷地内で着工した博物館は今年開館を予定しており、歴史的文化財は以後、より手厚い保護を受けることになる。

 嘉那マニ石塚(祈りの言葉や経典の一節を刻んだマニ石が積み重ねられたもの)は玉樹市にある。担当者によると、石塚には300年以上の歴史があり、歴代のチベット仏教の嘉那活仏(ジャナ活仏)と信者によって積み上げられ続け、現在ではマニ石40億個近くが形成する石刻芸術群となった。全国重点文物保護単位にも指定されており、中国政府はこれまで、石塚の修復と保護に6千万元近くを投入してきた。

 途切れることのない保護の強化が、これらチベット仏教の重要な文化財に新たな命を吹き込んでいる。(c)Xinhua News/AFPBB News